へアースタイルを見るとき、「これって重いよね」とか、
「ちょっと軽さがあるね」とか言いますよね。
さてここで問題。2 つのヘアースタイルがあります。
1つはワンレンボブで、もう1つは削ぎの入ったミディアムレイヤー。
どちらもごく一般的なスタイルだと思ってください。
重さを感じるのはどっち?きっとワンレンボブですよね。
でもそれぞれ髪の重さを機械で測るとしたら、
きっとミディアムレイヤーのほうが重いはず。長さがありますから。
なのに重いと思うのはボブのほう。これはなぜ?
重い、軽いの”そもそも”は「重量」です。体重の重い人を想像してみてください。
どっしりしていて安定感がありますよね。
その反面何となく動きが鈍そう・・・。これに対して体重の軽い
人はすばしっこい印象が強いと思いませんか。
その代わり、風が吹くと飛ばされそうな頼りなさもあったりしません?
もちろん、これは一般論。
みんなが何となくそうだなって思える範囲での話ですよ。
ワンレンボブが重いと思えるカラクリはヘアースタイルの裾にあります。
ワンレンボブの裾には厚みがあります。
さらにラインは床に平行な直線構成。
これに対して削ぎのあるミディムレイヤーの裾は薄い。
さらに前上がりにカットしていたら横からのラインは斜めになっています。
横線に対して僕たちは安定感を感じます。
横線でイメージできるものはと聞<と地平線や水平線などが思い浮かぶ
人が多いと思います。
地平線も水平線もしっかりとした安定感がありますよね。
さらにその線は太ければ太いほど強調され、安定感が増していきます。
太いというのは線が厚くなること。斜めの線には不安定さがあります。
えんぴつだって机に垂直に立っていると安定していますが、斜めだと何
となく危なっかしい。
これと同じです。さらに線の太さも薄くなることにより不安定感が増します。
でも、この不安定さは同時に動きも感じる。
さっき言った危なっかしさとは今にも動き出して倒れそうということで
すから。これらは僕たちが昔から蓄積した記憶から連想して生まれた要素。
だからほとんどの人がそう思えるんですよ。
髪型を他のものに置き換えてみると、色々わかってくると思うのです。
今のヘアースタイルの流れは、男性も女性も、動きが主流です。
ということは、不安定なラインをどこかに取り入れているのです。
しかしここの所、少し安定感のあるラインも、出始めています。
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