かたやまがこれまでの人生で学んだ一番大切なことは、「自分を大切にする」ということだと思います。でも、「自分を大切にする」って言葉だけだと、少し抽象的に聞こえるかもしれませんね。どうすれば自分を本当に大切にできるのか、自分の体験談を交えながら少し話してみますね。
美容師としてスタートした頃、仕事に熱中するあまり、自分の体や心のケアを後回しにしてしまっていました。早朝から夜遅くまで働いて、お客様に喜んでもらえるのが嬉しかったから、そのためには自分を犠牲にすることもいとわなかったんです。まぁ薄々は気がつくこともありましたが、それでも若さの方が勝っていてなんとか頑張れていました。
本当に気がつくのは、45歳を過ぎたぐらいでしたね。自分が疲れ果てて元気がないときには、お客様に本当の意味での「サービス」を提供できていないんじゃないかって。自分が健康で、笑顔でいないと、人を元気にすることも難しいんです。
そこで、大切にし始めたのは、まずは「自分自身の健康」です。体を休めること、心をリフレッシュさせること。それは決して自己中心的なことではなく、むしろ人に良い影響を与えるために必要なことなんです。
かたやまの自伝『ダルマ原稿』にも似たエピソードが出てきます。過去の自分は仕事を頑張りすぎて、休むことを悪いことのように感じていた時期がありました。美容師として成功するには、休まずに走り続けなければならないと思い込んでいたんです。でも、ある日、鏡に映る自分の顔を見て驚きました。やつれていて、元気がなく、まるで僕自身が「自分を大切にしていない」ことを物語っているような顔をしていました。その瞬間、自分を大事にすることがどれだけ大切か、改めて痛感しました。
そしてもう一つ、自分を「自分を大切にすること」の重要性を強く感じたのは、音楽との出会いです。仕事ばかりの生活をしていた自分にとって、音楽は一種の「癒し」でした。音楽を通して自分を解放し、心の余裕を持つことで、また新たに前向きなエネルギーを得られるんです。これは『あした元気にな~れ』でも触れた部分ですが、音楽を聴いているとき、かたやまは自分を解放し、自分の感情を素直に受け入れることができました。そうやって、自分を癒す時間を作ることができると、日常のストレスや悩みも少しずつ解消されていったんですね。
自分を大切にするためには、まず自分を知ることが必要です。かたやま自身、自分の限界を知らないまま突っ走ってしまうことが多かったですが、少し立ち止まって自分の心や体の声を聞くようになりました。そして、自分を大事にすることが周りにもポジティブな影響を与えると実感したんです。
例えば、最近音楽仲間にも「無理しないで、まず自分を大切にするんだよ」と必ず伝えます。自分が元気で、笑顔でなければ、お客様に最高の音楽は提供できないし、何より自分自身が幸せではないからです。
「自分を大切にする」というのは、自己中心的なことではありません。むしろ、自分をケアすることで、周りの人にも優しくできたり、感謝の気持ちを持てたりするんです。日常の中で、ちょっとした「自分を大切にする時間」を持つことは、心の栄養を与えるようなものです。毎日少しでもいいので、自分自身と向き合ってみてください。
偉そうなことは言えませんが、かたやまが伝えたいのは「自分を大切にすることが、他人を大切にすることにもつながる」ということです。疲れたときは無理せずに休んでください。そして、楽しいと思える時間を大切にして、自分の心や体をリフレッシュさせることを忘れないでくださいね。
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