美容師になって45年が過ぎました。早いものです。
昭和54年の1月16日が自分が美容室の修行に入った日でした。
その日は、前日が「成人の日」でおそらく正月からの忙しさがひと段落する日に、初出勤したわけです。
初出勤となれば、多くの人は気合が入るものです。
自分も、これから「美容師になるぞ」というよりは、「仕事するぞ」という思いが強かったと思います。
美容師の世界となれば、まず思い浮かぶのは、キラキラな仕事場、おしゃれな仕事場、素敵な人たちが働く仕事場・・・そんなことが当時自分がまず抱いていた思いでした。
実際、パーマをかけるときにスカウトされた自分は、その店内の眩しさや、スタッフさんのおしゃれな服装に全く世界が違うところやと感じておりました。
男性は顔こそ違いますが、まさにジュリーの「勝ってにしやがれ」のステージ衣装のようなスーツ着ていたし、女の人はとにかくキラキラしていましたからね。
自分はジーンズに頭は剃り込みがまだ少し残っているような男でしたから、本当に住む世界が違うなっと思ったものです。
さて、初出勤の話に戻りますが、予定より早く着いたのです。
8時前でした。自動シャッターが閉まっており、呼び出しブザーなんかないのか探しました。
インターフォンがありました。ボタンを押しました。「おはようございます。今日からお世話になるかたやまです」・・・応答がありません。
もう一度、ボタンを押しました。
反応がありました。若い感じの女性でした。ただ少ししわがれ声でした
しかしそのとき、自分の中ではワクワク感が止まらないのです。
だって、美容師が出てくるんですよ。
「どんな子なのかな?」「きっと可愛い子に違いない」とかです。
その人が階段を降りて来ました。
片山は、その時・・・
やばい!この人は・・・やばい!
そう思いました。
直感って当たるもんです。
2歳年上だった、●山さんとは、本当に相性が悪く、長い美容師人生の中で、唯一意味のわからない人でしたから、今で言う「いじめにあったのです」(笑
忙しい店でしたから、シャンプーブースに髪のくずが毎日たまるのですが、それを掃除する時、必ず●山さんは、自分にその髪くずを投げつけてくるのです。この人は変な人やと思っていましたが、毎日続くとアホくさくなって、●山さんが掃除する前にきれいにして行きました。
他にも色々仕掛けて来ましたが、「この人は意味がわからん」で済ませて、いじめられていました(笑
当時、3日で仕事を辞めようと思ったのも事実であるのですが、
●山さんが病欠から店を辞めて行ったので、今美容師をやれているのかもしれません。
また何か思い出したら書こうかな・・・
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