もしもし地獄

斎藤一人さんの、もしもし地獄という話を書いてみますね。

少し長いのですが、大変面白いです。

ある人が死んで地獄に行きました。 地獄といっても 、天国のような場所です。

緑がいっぱいの高原、鳥が鳴いて、 きれいな花も咲いています。

明るい光も射して、心地よい風が吹いています。

爽やかな風に誘われて、ふとウトウトとしました。

その時です。   

『もしもし…』

地獄の番人の声に起こされました。

『眠っていないで、あの丘に行ってみましょう。 いい眺めですよ』

誘われて、丘に登りました。 向こうには湖も見えます。

『良い眺めでしょう?』

本当によい眺めですが… 少し疲れてきて木陰で、ウトウトしました。

『もしもし…』

『何ですか?わたしは眠いんです。』

『もしもし…。さあ、あそこに行ってみましょう。 よい眺めですよ。』

   

『行きたいなら、 一人で行けばいいでしょう』

答えながらも、からだは眠気で前後に揺れています。zz…

『もしもし…』

そうやって、いつもいつも寝ようとすると、 昼夜問わず、番人が起こしに来るんです。

5日め。意識がもうろうとしてくると、また起こされます。

『もしもし…』

もう我慢が限界にきて、ぶち切れます。 

『もういい!何だってんだ!』

    

その辺りの木々や花々に八つ当たりして大暴れです。  

そのうち、体力も限界にきて意識が遠のいていきます。

    

『もしもし…良い天気ですよ。サイクリングに行きましょう』

もうヘトヘトなのですが、 サイクリングに行きました。

息絶え絶え、疲れ果てて寝ていると

『もしもし…』   

10日め。 番人はこう言いました。

『喜んでください。 一日だけ思いっきり眠れる日があるんです。

それは明日です』

『明日…』

次の日、からだを引きずって寝心地のいい場所に行きました。

『やっと眠れる…』

『もしもし…』

『何言ってるんだ!今日は眠れる日では!!』

すると、番人はこう言いました。

『やだなぁ。 今日は何の日だか知ってますか?

エイプリルフールですよ。       

さあ、起きて山登りをしましょう。 そこにあるリュック背負って下さい。

あ、寝袋は出して下さいね。 どうせ使わないんだから。

心配しなくても寝不足で死ぬことはないですよ。

あなたはもう死んでるのですから 

そんなことを真顔で言われ、 3000m級の山登りです。

もう疲れきってしまって 『それより、いつまでこんなことが続くんですか?』

そうたずねると番人は言いました。

『大体100年ですね。 しかし、あなたはついてます。

あなたの刑期はほんの150年です。』 

そう言われ、気が遠くなってめまいがして倒れました。

それからも”いつもの言葉”で起こされます。

『もしもし…起きてください。 さぁ、起きて一緒に笑いましょう。』  

もう笑えない、だけど笑うしかない。

その時、周りを見て”熊”が多いことに気づきました。

番人は言いました。

『 ああアレ。最初みんな寝不足で目の下にクマを作るんですけどね。 段々クマが大きくなって、

 そのうち本当のになるんですよ。

あなたもその日が近いですね。』 

このお話は何が言いたいのかと言うと、どんなに辛いことや嫌なことがあっても、

「あなた、ちゃんと眠れるでしょ?」 「一人になる時間もあるでしょ?」

ちょっとぐらい苦しいことが起きても、

   

“もしもし地獄”と比べたら、

   

どっちが幸せかわかりますよね

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